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昨年11月上旬に公開された「乱歩地獄」。
観たい観たいと思っていたのですが、先日、やっと観ることができました。
住んでるのが田舎なので、地元の映画館での公開がだいぶ遅かったのです。

が、最近リニューアルオープンしたその映画館では、今まであまり私の住んでいる地方では上映されなかったような、ミニシアター系の映画・邦画がよくかかっているのでこれから楽しみです。
そして先日も友人と「奇談」を見に行ってしまいました。
ついでに年会費を払って会員にもなっちゃったし。
これで安く見られるようになったので、これからはちょくちょく利用しようと思っています。
どうやら小林聡美さん主演の「かもめ食堂」も流すようなので楽しみ。

と、いうことで早速レビュー。
乱歩地獄はその名の通り、江戸川乱歩の小説を原作に4話オムニバスで構成されています。
作品ごとに感想などを紹介します。

「火星の運河」
監督・脚本:竹内スグル
キャスト:浅野忠信・森山開次・加賀谷香
(感想)
原作は未読。
ほとんど無音。
浅野忠信演じる男が1人荒野を歩き続け、過去と現在とが入り乱れ混乱していく。
目覚めそうで目覚めきれない悪夢を見ているような感じ、狂気や息苦しさを感じました。
原作を読んでいないせいなのか少々分かりにくかった。
個人的にはこの作品の暴力的なシーンはだいぶ苦手な部類でした。

「鏡地獄」
監督:実相寺昭雄
キャスト:成宮寛貴・浅野忠信・小川はるみ・吉行由実・大家由祐子
市川実日子・中村友也・寺島進・原知佐子・堀内正美・寺田農
(感想)
この作品がメインの目的。市川実日子さんが出てるから。
内容も4作品の中では1番ストーリ性がはっきりしており、見やすく楽しめました。
この作品は原作で既読。
内容は若干変えてありますが、鏡に魅せられている男(成宮寛貴)、その男の周りの女性たち、どの場面にも必ず写っている鏡、などなどドロドロしていて美しいような江戸川乱歩ワールドがなかなかうまく表現されていると感じました。
市川実日子さんも出演シーンは少ないものの、非常に印象的な演技、素晴らしい存在感を感じました。
個人的には今回の4作品の中では1番お気に入り。
ところで主人公の男は、鏡の球の中で一体何を見たのでしょうか。
そんなことを考えるとスティーブン・キングの短編小説「ジョウント」(神々のワード・プロセッサに収録)を思い出しました。
ジョウントの中で、リッキーが見てしまった、そして見てはいけなかった何物か、(永遠のようなもの?)を見てしまったのでは?
そんなことを想像させる作品でした。

「芋虫」
監督:佐藤寿保
キャスト:松田龍平・岡元夕紀子・韓英恵・浅野忠信・大森南朋
(感想)
これも原作で既読。
内容も若干変えてありましたが、こういう解釈もありか、という感じです。
原作には出てこなかった怪人二十面相とラストの扱いがちょっと微妙な感じ。
怪人二十面相がこの作品に必要だったのかが少々疑問です。
個人的には原作の方のラストが良かったです。
が、芋虫のような夫に対する妻の歪んだ愛情・感情、そしてエロスはなかなかよく表現されていたのではないかと思います。

「蟲」
監督・脚本:カネコアツシ
キャスト:浅野忠信・田口浩正・緒川たまき
(感想)
こちらは原作では未読。
4作品の中で1番カラフル。
カラフルといってもとてもけばけばしくて、あえてチープさを目指したような色合い。
だけどそんなに嫌いじゃないです。
緒川たまきさん演じる女優の雰囲気が良かった。
浅野忠信さんが演じる男が、あえて普通に、普通では考えられないことを平気でしている、そんな日常性と非日常性のギャップが印象的。

4作品全体を通して、エロスと暴力(こっちもその裏にあるのはエロスか?)が感じられました。
そういえば観た後で、この作品がR-15指定だったと知りました。
原作を忠実に映像化しているわけではないですが、どの作品もそれぞれの監督が独自に解釈して撮っているわけで、そういった別の切り口や視点から観るのもなかなか楽しめました。
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テーマ:邦画
ジャンル:映画
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